日本人の寿命は非常に長いですが、大切なのは医療や介護に依存せずに元気に生活できる期間(健康寿命)の長さです。
この健康寿命を伸ばすために、介護予防という取り組みも始められているようです。介護予防とは、元気な人が要介護状態にならないようにする取り組みや、要介護状態の人の重症化を予防して、症状を改善させる取り組みなどを指します。年齢を重ねると肉体の衰えが現れるのは避けられないことですが、介護予防をすることで健康寿命を長くすることも可能となります。
では、何歳頃から介護予防を意識すべきなのでしょうか。厚生労働省の調査では、要支援・要介護状態になった原因で最も多いのが、運動器の障害とされているようです。実際、年を取ると下半身の筋肉が衰えるので、その影響により転倒する高齢者は多いようです。また、骨の密度も低くなるので骨折しやすくなり、骨折後そのまま寝たきりというケースも珍しくありません。こうした運動器の衰えが現れ始めるのが、40代後半からと言われています。早いと思われるかもしれませんが、40代のうちから老後に備えて体づくりをした方が良いのです。
対策としては、筋肉の衰えを防ぐための筋力トレーニングが重要となります。特に、下半身を鍛えるスクワットなどが効果的です。要支援・要介護状態になる原因として、糖尿病、脳卒中等の生活習慣病も挙げられています。生活習慣病は、日々の生活の積み重ねが原因なので、早めの対策が望ましいです。このように、ただ長生きするだけでなく、元気に長生きするなら40代のうちから介護予防の運動に取り組むことが重要となります。